私の汽水魚飼育       
新説・マッドスキッパー飼育

 マッドスキッパーの飼育についてネットで調べると、ほとんどのサイトでは亀を飼うように水位を低くして(おおむね10cm以下)飼育していました。もちろんこの方法で飼育できるのでしょうが、私はいくつか疑問に思いました。

1.フィルターの問題
 10cm程度の低い水位では使えるフィルターはおそらく小型の投げ込み式ぐらいでしょう。しかし水位が低いということは水槽の水量も少なく、当然水が汚れるのも早いと思われます。そうなると小型の投げ込みフィルターでは機能的に不足するのでは?

2.ヒーターの問題
 水位を低くして飼育する場合、一般的なヒーターでは水が蒸発した際にすぐに水上に露出してしまいます。足し水をこまめにすればいいのですが、汽水の濃度をその都度測定するのは結構な手間でしょう。そうなると爬虫類飼育などに使うマットヒーター位しか選択肢がないと思われます。

3.冷却の問題
 熱帯魚とはいえ夏場は水を冷やす必要があります。とくに低い水位では水量が少ないため外気温の影響をモロに受け、マッドスキッパーのダメージも大きいでしょう。しかし低い水位でファンで冷却すると、あっという間に水が干上がってしまいそうです。またクーラーを使うにも、ポンプの設置にかなり無理がありそうです。

4.混泳の問題
 低い水位での飼育では、マッドスキッパーと他魚の混泳はほぼ無理です。もちろん単独飼育なら何ら問題ありませんが。

 以上のような点から私は普通の水位(20cm以上)でマッドスキッパーを飼育することにしました。水量さえ確保できれば後は、大型フィルターを使うことができ、一般的な熱帯魚用のヒーターを使用でき、夏場は水槽用クーラーを設置でき、他魚との混泳も可能になりました。

ただ1つ、マッドスキッパーには上陸できる場所が必要です。それをいかに確保するかが鍵になってきます。私は次の3つの方法でマッドスキッパーの陸地を作成しました。

1.発泡スチロールの浮島
 餌場も兼ねています。
浮島の上のマッドスキッパー

2.流木を吸盤で水面付近に固定
分かりづらいですが釣り糸でぶら下げて水槽の外側で吸盤で固定してあります。
流木の上のマッドスキッパー

3.スティック流木
あまり使っていないみたい。シャワーパイプの上に登るのに使っているときもあります。
スティック流木とシャワーパイプ上のマッドスキッパー

飼育開始から10ヶ月3年(2011年1月現在)経ちますが今のところ問題はありません。深い水位ではマッドスキッパーが溺れるというような説も見かけましたが、今のところそのようなことはありません。20cm程度の水位で溺れていてはおそらく自然界で生きることは不可能でしょう。


Home