手段は独学! 目標は一発(ストレート)合格!!
中小企業診断士 資格試験体験記
中小企業診断士 受験決定前

1.なぜ中小企業診断士試験を受けようと思ったか

 私は、従業員数150人ほどの中小企業でシステム管理の仕事をしています。システム管理者の仕事といえばサーバーのログばかりを見ているイメージがありますが、実際はそうではありません。特に中小企業では人員が限られるためあらゆる業務を兼任していることがほとんどです。私の場合も例外ではなく、仕事内容は社内コンピュータの資産管理やソフトのインストール、プリンタ等各種設定、各種サーバー(Windows、Linux、AS/400)の管理、業務プログラムの変更・修正対応、各種言語による新しいプログラムの作成、さらには売上伝票の入力まで多岐に渡ります。このように仕事内容が多岐に渡ると、どうしても1つの知識をじっくりと極めることは難しくなりがちであり、代わりに色々な知識を幅広くカバーしている必要が出てきます。私は以前から自己啓発のために色々な資格の取得を目指してきました。主な業務であるコンピュータ系の資格ではシスアド、セキュアド、基本情報処理、LPICなどを所有しています。さらに、業務プログラムを変更する際などには、財務会計や原価計算の知識が必要となってくるため、日商簿記も3級と2級を取得しました。しかし、いわゆるプロフェッショナルといわれるような高度な資格の取得には縁がありませんでした。

 おそらく今の仕事を続けている限り、なかかな1つのことに集中して打ち込むのは難しいと感じ始めていました。そこで、何か総合的な、うまく言い表せないですが、色々な知識を浅く広く学べるような資格の勉強がしたいと思い始めました。その時、自分の務めている会社に以前、「中小企業診断士」の資格を所有する人が働いていたことを思い出しました。当時なぜかその人は社長からかなり頼りにされ、待遇も結構良かったようです。(結局最終的には社長と揉めて退社しましたが・・・) 私は感じました。

   「これはおいしい。」 

資格の内容はよく分かりませんが、こんなに中小企業でチヤホヤされる資格はかなりおいしいと感じました。そして中小企業診断士について調べてみると、色々なことを幅広く学びたいと思っている私にとっては、かなりうってつけの資格であることが分かりました。




2.敵を知る

 早速私は、インターネットで中小企業診断士の資格について調べました。ざっと調べて分かったことは次のとおり。
  
・中小企業診断士はコンサルタントの唯一の国家資格らしい。
・試験は第1次、第2次がある。
・第1次試験は7科目あり、マークシート式。
・第1次試験は7科目平均60点以上で合格らしい。ただし40点以下の科目があれば不合格らしい。
・万が一、1度に7科目全てを合格できなくても次年度に合格した(60点以上)科目を持ち越せるらしい。
・第2次試験は筆記と口述がある。
・筆記も平均60点以上で合格らしい。ただし40点以下の科目があると問答無用で不合格らしい。次年度に持ち越しもできない
・筆記試験がこの資格の最大の山場らしい。
・口述試験はめったなことでは落ちないらしい。
・養成課程という研修を受ければ第2次試験は合格しなくてもいいらしい。
・試験に受かっても実務補習を受けないと、「中小企業診断士」にはなれないらしい。

 ざっとこんな感じでした。(あくまでざっとなので必要な方は自分で確認してください「中小企業診断士協会」)。いきなり第1次試験で7科目もあることを知り、正直モチベーションは下がりました。しかし次年度に合格した科目を持ち越すことも可能なようなので、なんとかなりそうな気もします。とりあえず初年度はできるだけ多くの科目合格を獲得し、次年度に合格の照準を絞ることにしました。第2次試験は・・・・・まあ1次試験が受かってから考えましょう。


3.勉強方法の決定

 さて、中小企業診断士の試験を受験することに決めた私は、さらに具体的にこの資格について調べていました。するとショックなことに気が付きました。


     「金がかかり過ぎる。」 


受験料だけでも、第1次試験で14,400円、第2次試験で17,900円必要です。これは、情報処理試験や日商簿記試験が5,000円程度などに比べるとバカ高いです。さらに追い討ちをかけたのが実務補習。15日間でなんと150,000円です。中小企業診断士になるためには最低でも182,300円は必要(*)だということです。・・・・・受けるのやめようかな。(この時私の財布の中身は20,000円を切っています)
*後で知りましたが、実務補習を受けなくてもいい方法もあります。

 毎日コツコツ節約生活を送っているサラリーマンにとっては180,000円は大金です。もうすぐアナログ放送も終了しようかと言う時に、我が家では14型のブラウン管テレビが主役です。もちろん録画はVHSです(当時)。しかし、「今後更なる不況が襲ってくるかもしれない。会社もどうなるか分からないから、自分を磨く必要がある」と自分に言い聞かせ受験することを決意しました。ただ金銭的負担を少しでも減らすために、自分で次のことを決めました。


 1.資格のための専門学校には通わず、独学で取得をめざす。
 2.勉強のテキストは自分の小遣いで購入する。
 3.試験の挑戦は3年まで。3回受験して合格しなければ、きっぱり諦める。



特に「1」は重要です。中小企業診断士の資格取得には専門学校に通うのが一般的なようです。しかし、職場が田舎であるためなかなか通学時間が取れません。通信教育という手もありますが、自分のペースで勉強したい私にとっては、あまり向いているとも思いません。ましてやこれ以上出費を増やせません。

 過去には独学で受験して合格している人も結構いるようなので、まんざら不可能なことでもなさそうです。ただしそれには、相当の努力が必要でしょうが。



4.自分のスペックを知る

 人にはそれぞれ自分にあった勉強方法があるでしょう。参考までに、恥ずかしながら私のスペックを晒しておきます。

経歴:  勉強開始時、システム管理者7年目
出身地: 愛知県
仕事: 中小企業(機械製造業)のシステム管理者(前職は家電量販店の販売員)
所有資格:  初級システムアドミニストレータ、基本情報処理技術者、情報セキュリティアドミニストレータ、.comマスター★★、LPICレベル1、日商簿記2級
最終学歴: 名古屋の私立大学
毎月の小遣い: 1万円(食費、必要経費除く)

 注目すべきは「毎月の小遣い」です。毎月1万円の小遣いから、月1~2冊ずつテキストを購入することにしました。この程度のスペックで、独学で中小企業診断士試験に挑みます。


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