手段は独学! 目標は一発合格!!
中小企業診断士 資格試験体験記
中小企業診断士 第2次試験(口述試験)


1.口述試験について知る

 第2次試験の筆記試験に合格した喜びにじっくり浸っている暇はありません。2009年12月20日の口述試験まで10日しかありません。そして例により、何の対策もしていません。そもそもいったいどういう試験なのかも分かりません。そこで、筆記試験のとき同様、ネットで情報収集。次のことが分かりました。

   ・口述試験の内容は、筆記試験の事例から質問される
   ・面接官3人に対し、受験生1人で行うらしい
   ・試験時間は10分程度らしい
   ・2つの事例からそれぞれ2~3問、合計5~6問くらい質問されるらしい。(ただし絶対ではない)
   ・1つの質問に対し2分程度で答えるらしい。
   ・筆記試験同様、平均60点以上、40点以下がないことが合格条件らしい。
   ・口述試験で不合格になる人はほとんどいないらしい。

ほとんどの人が合格する試験とはいえ、毎年数人ずつ落ちているのは事実です。せっかく(マグレとはいえ)ここまで合格してきたので、全力で臨みます。まして、あまり人前で話すことのない仕事をしている私にとっては、決してイージーな試験ではありません。

 ところで、1つ気になっていたことがあります。口述試験にはどんな身なりでいけばいいのか?専門学校に通っている人には当たり前の知識でも、ネットしか情報源がない自分にとっては分かりません。色々調べてみたところ、どうやらスーツを着ていくべきのようです。よかった、調べておいて。危うく普段着で行くところでした。



2.口述試験、勉強開始

 さて、時間もないので口述試験の勉強を開始します。まずは、筆記試験の事例と専門学校が公開している模範解答を、徹底的に頭に叩き込みます。口述試験では資料等を見ることが一切許されていないため、事例を暗記しておく必要があります。しかし、筆記試験から1ヶ月以上経ち、完全に落ちていると思って油断していたため、結構どんな事例だったかを忘れています。
 次に、過去に口述試験でどのようなことが質問されたかを確認します。これはTACの「第2次試験過去問題集」に付録で載っていたため、そちらを参照しました。

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目を通してみた感想としては、結構難しいことが聞かれているなと思いました。これを口述試験の緊張した場面で即座に答えるのは、相当難しいのではと感じました。
 次にTACのホームページから「2次口述試験対策想定問答集」なるものを見つけてきました。これを利用し、口述試験の勉強をします。

 さて、口述試験なので当たり前ですが、声に出して答える必要があります。私は、恥ずかしいので、会社の就業時間後にサーバールームにこもって練習しました。その際、一人で面接官と受験生の役をやりました。専門学校に通っていれば、この練習は受験生同士でできるので有利だと思います。

 実際声に出して模擬試験をやってみると分かりますが、言葉に出して説明するのはかなり難しいです。なかなか本当に伝えたいことが言い表せません。また、どうしても早口になってしまい2分も持ちません。普段から早口な私は、解答内容はさておき「とにかくゆっくり話す」ということを最大の目標とすることにしました。



3.中小企業診断士 口述試験本番

 2009年12月20日、あっという間に口述試験の本番を迎えました。試験会場は名古屋市内某ビル。今回も、糖分補給&げんかつぎでハイチューを食べながら会場に向かいます。
 試験開始予定時刻は午後2時ごろ。1時間ほど前に会場に着き、早めに受け付けを済ませます。控え室に通されると、すでに他の受験生が10名ほどいます。控え室のボードには試験の説明書きが張ってあり、「解答は2分程度」とかかれています。まだ時間があるため、テキストなどを読んで時間を潰します。その際も「とにかくゆっくり話す」と何度も自分に言い聞かせました。控え室で待っていると一人、また一人と受験生が呼ばれ、部屋を出て行きます。嫌でも緊張が高まります。そしてついに自分の名前が呼ばれました。担当のお姉さんに名前と受験番号を確認された後、階段を降りて1つ下の階の口述試験会場に案内されました。そして、ドアの前の椅子に腰掛けてしばらく待機・・・と思ったらすぐに中に入るようにいわれます。緊張MAX!!


 自分:ドアをノックする。
 面接官:「どうぞ」
 自分:ドアを開けて入室。「失礼します。」
 面接官:「どうぞおかけ下さい。」
 自分:「はい。失礼します。」

ちなみに配置はこんな感じ。TACの予想とはちょっと違ってました。

   口述試験配置図

  面接官1:「それでは口述試験を始めます。まず名前と生年月日をお願いします。」
  自分:「はい。○○○○です。生年月日は昭和○○年○月○日です。」
  面接官1:「それでは今から口述試験を始めます。どうかリラックスして答えてください。
         私達が事例の社長だと思って、経営のアドバイスをしてください。」
  自分:「分かりました。」

といった具合に、口述試験が始まりました。意外だったのは、面接官が社長役をやるということです。TACの想定問答集では「A社の○○についてはどのようにアドバイスしますか?」といった感じで質問され、当然答えも「A社は△△するべきです」と第三者に対する答えをアドバイスする感じでした。しかし実際は、面接官が社長役をやり「私の会社では○○で・・・」と切り出されるため、受験生の答えも「御社では△△するべきです。」と答える必要がありました。正直、面食らいました。

  面接官2:「私はA社の社長ですけどね。ご存知の通りF社を買収しましてね。
         ところが社員のモラールが下がってしまったんですよ・・・」

緊張のあまり何を聞かれたのかさっぱり覚えていません。ただ、今ひとつパッとしない答えをしてしまった印象はありました。そして、試験前に自分に言い聞かせていた「ゆっくり話す」という目標は完全にふっとんでいました。いつも以上に早口で解答する自分・・・。2分どころか1分かからず解答終了。

  面接官3:「私はB社の社長ですけどね。わが社はボランティアで試合会場の手配なんかをやってましてね。
         でも経営が苦しいんですよ。そこでボランティアを有料化しようと思うのですが、どうでしょう?」

今、冷静に考えてみても、この質問は難しいです。とりあえず「有料化しないでなんとかがんばってください」的な無茶なアドバイスをして終了。これまた2分とかかっていないように思います。

   面接官1:「私はD社の社長ですけどね。わが社は固定費が高くてね。あなたもそう思いますか?」
   自分:「はい。思います。」
   面接官1:「そこでね、固定費が高いと、財務上どのようなデメリットがあるか教えてください。」

まさかの3人目の社長登場です。おそらく私の前二人への解答が短すぎるために、急遽登場したものと思われます。解答としては、レバレッジの効果について聞かれたのだと思います。レバレッジについては筆記試験で全く答えられなかったため、今回重点的に勉強してきた甲斐がありました。しかし財務レバレッジと営業レバレッジを間違って説明するポカをやらかしました。そこは素直に「すみません。間違えました」と訂正して事なきを得ました。

   面接官1:「では固定費を削減するには、どのような方法がありますか?」


・・・しばしフリーズ・・・・。面接官1に「大丈夫ですよ、落ち着いてください」と言われる始末。

   自分:「御社は有形固定資産が過大であるため、これらを売却し
       本社を賃貸にすることで固定費を削減できると思います。」
   面接官1:「他に方法はありますか?」
   自分:「・・・・(少し考えて)この方法は御社に相応しいかどうかはさておきまして、
       アルバイトを活用し、正社員を減らすことで固定費を変動費化することができると思います。」

まさかのリストラ推奨です。後から冷静になって考えれば、面接官としては「固定資産を売却して、負債を返済し、支払利息を減らす」という答えを期待していたのかもしれません。まったく頭が回りませんでした。


   面接官1:「これで試験を終わります。お疲れ様でした。」
   自分:「ありがとうございました。失礼します。」


はっきり言ってボロボロでした。「解答時間2分ルール」は完全無視でした。いくらほとんどの人が合格する試験とは言えども、来年の合格発表まで、まだ喜べません。



4.第2次試験 口述試験合格者発表

 試験結果が気になって、気が気じゃない年末年始を過ごしました。そして年の明けた2010年1月6日。ついに中小企業診断士試験、合格者発表の日を迎えました。午前10時、筆記試験の時と同様、協会のホームページで確認。結果は・・・

























    合 格!!

ボロボロの口述試験でしたが、合格していました。(名古屋では1人も落ちていませんでした。)


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 翌日、「中小企業診断士第2次試験合格証書」が郵送で送られてきました。私はそれを額に入れ、母の好物だったケンタッキーフライドチキンと共に、仏壇に供えました。きっと母も喜んでくれたでしょう。




 2008年8月にスタートした、独学での「中小企業診断士」資格試験への挑戦は、ストレート合格という結果で終わることができました。しかし、これからすぐに「実務補習」が待っています。聞くところによると、結構大変な補習らしいです。この実務補習が終わるまでは、まだ中小企業診断士ではありません。そして、補習が終わってもコンサルタントとしてはまだスタート地点に立ってすらいません。ある意味、ここからが本番です。


*実務補習については、全て終わり次第また更新するかも知れません。



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