手段は独学! 目標は一発(ストレート)合格!!
中小企業診断士 資格試験体験記
中小企業診断士 実務補習(2回目)

1.実務補習申込み

 平成22年5月、やっと夏の実務補習日程が発表されました。名古屋地区の実務補習は7月、8月、9月と3回あります。私はすでに2月に1回目の実務補習を修了しているので、あと2回受講すれば晴れて中小企業診断士として登録されることになります。ただ実務補習は精神的にも肉体的にもかなり疲れます。ここは無理に登録を急がず、無難に7月と9月で申込みを行いました。

2.実務補習開始

 6月の終わりごろ、今回の実務補習指導員の先生からメールが届きました。そして今回の実務補習先の業種も知らされました。前回とは違い全く馴染みのない未知の業界でした。前回はこの時点で訪問する企業の名前や同じグループで作業をする実務補習生のメールアドレスなども教えてもらっていたのですが、今回の情報はこれのみ。どうやら指導員によってこのあたりは違うようです。

1日目(7月2日・金)
 前回の実務補習同様、名古屋市内の某ビル会議室に集合。初めて今回の指導員の先生と実務補習メンバーに顔を合わせます。そしてお決まりの名刺交換。まあ相も変わらず立派な企業の人ばかり・・・。もう慣れましたが。リアル中小企業代表としてがんばりたいと思います。

 実務補習の説明を聞き、いよいよ実務補習開始。今回の訪問先企業は少し遠いのですぐに出発です。電車に乗りおよそ1時間、訪問先企業に着きました。本日の目的は社長へのインタビューです。初日にして最重要作業です。

 社長が登場しインタビュー開始。前回訪問した企業は、指導員の先生のクライアントであり、実務補習を受入れた経験も数回あったようなので話はスムーズでした。しかし今回の企業は指導員の先生のクライアントではなく、銀行の紹介でした。当然実務補習を受入れたこともなく、もしかしたらコンサルティングというものを受けたこともないと思われます。そのためかインタビューを受ける社長に幾分堅さが見られ、もしかしたら「なんでこんなことをやらなきゃいけないのか?」と思っているのかなとも思えました。さらに今回は事前に訪問先名等が実務補習生に知らされていなかったため、ホームページ等で企業の情報を下調べしておくことができませんでした。もちろん業界の基本的なことは頭に叩き込んでおきましたが、実際に訪問しインタビューしてみると、事前に想像していたのとはかなりの食い違いがありました。

 1時間ほどでインタビューを終了し、名古屋の会議室に戻ります。そして今回のインタビュー内容を整理。やはり皆十分に聞き取りができていなかったようです。そして明日再度企業を訪問し、聞きたいことを絞ってインタビューしなおすことにしました。

2日目(3日・土)
 初日と同じ会議室に集合。再度インタビューしたいことを少し話し合った後に、再び企業訪問。今回は社長だけでなく従業員にも話を聞きます。さすがに2回目のインタビューなだけに、社長も饒舌になり聞きたかったこともしっかり聞けたように思います。

 夕方、会議室に戻り診断報告書の内容の打ち合わせと書く担当決め。正直、今回の業種は報告書を書くのが非常に難しいです。なかなか方向性が決まらず難航しました。

自主学習(4日・日~9日・金)
 各自で診断報告書の担当パートを書き始めます。実務補習生間で何度かメールのやり取りをしましたが、やはり皆苦しんでいるようです。

3日目(10日・土)
 初日の会議室に集合。各自で書いた報告書の内容を擦り合わせます。本来なら今日中には報告書の体をなし、明日はパソコンの作業のみにするべきかと思います。しかし、なかなか皆の考えがまとまりません。各自の報告書はそれぞれまともなのですが、なんと言うか一本の報告書としてまとまらないと言った感じです。結局、この日は最後までまとまることはありませんでした。はっきりいってピンチです。

4日目(11日・日)
 今日はなんとしても報告書をまとめ、遅くても夜までには製本に出さなければなりません。午前中は引き続き、内容の擦り合わせ、そして夕方になってやっとパソコンによる編集作業に入りました。
 製本に出したのも夜9時近く。前回の実務補習に比べるとかなりギリギリでした。

5日目(12日・月)
 ついに最終日。苦労してまとめた報告書も出来上がりました。午前中は社長への報告のリハーサル。そして午後からいよいよ報告会です。

 三度企業を訪問し、報告会開始。各自がそれぞれのパートについて発表していきます。初日にはあまり興味がなさそうだった社長も、結構真剣に報告書を見ています。リハーサルよりも発表に時間を要し、1時間半ほど掛かりました。しかしそれでも社長は熱心に聞いてくれました。そして報告が全て終わった時、「ありがとう。後でゆっくり読ませてもらいます。」と、結構感謝してもらえました。おそらくコンサルティングというものを受けたことがなく、長年自分ひとりで全てを決断してきた社長にとって、今回のように外部の人に客観的に分析されることは新鮮であったのではないかと思います。何はともあれ、報告は成功したといってよさそうです。

 その後は診断協会に行き、報告書の提出等事務的作業を行います。そして恒例の打ち上げへ。実務補習は難航しましたが、結果的に成功したことで皆楽しくお酒が飲めたと思います。


3.2回目の実務補習を終えて
 今回の実務補習では、前回とはまた違った発見がたくさんありました。特に感じたのは、中小企業の社長は孤独と不安の中で経営を行っているのだなということです。そしてコンサルティングというものは、改善などの提案をするのはもちろんですが、それ以上に社長の抱えている悩みを聞いてあげることも必要とされているのだなと思いました。

 次の実務補習は9月。その時には、どんな発見があるのか楽しみです。

中小企業診断士 資格試験体験記 トップへ