手段は独学! 目標(だけ)は一発(ストレート)合格!!
    社会保険労務士 資格試験体験記
社労士試験合格のコツ(独断と偏見)


 私が社会保険労務士試験の合格に効果があったと思う勉強法、試験等のコツを記録しておきます。あくまで個人の独断ですので合格の確実性を保証するものではありません。参考程度に読んでください。


其の一 複数の基本テキストを利用する

 おそらくこれはどこの専門学校や出版社も立場的に薦めない方法でしょう。しかし私は、特に2回目以降の受験生にお勧めしたい勉強法です。1冊の基本テキストだけの学習では、理解できているつもりでも、実は勘違いしていることがあるかもしれません。(自分の場合は結構たくさんあった) 出版社によって、同じ項目であっても説明の仕方が異なります。またどこに重点を置いて説明するかも異なります。違うテキストを利用して多角的な視点で勉強することにより、理解が深まったと思います。

 また、1冊のみのテキストでは、試験の全ての出題範囲をカバーできているとは限りません。実際私が受験した第44回試験でも、一方のテキストには載っていたが他方には載っていない出題もありました。選択式では1点で合否が別れる場合もあるので、取りこぼしがないように広く学習することをお勧めします。

 独学者だけでなく、何年も専門学校に通いながらなかなか合格できない受験生の方も、一度の他の出版社が発行しているテキストを眺めてみれば、新たな発見があるかもしれません。


其の二 単語に注意しながらテキストを読む

 たいていのテキストには重要な単語は太字、最重要な単語は赤太字で書かれています。赤太字は誰でも当然憶えるでしょうが、ただの太字に関しては読み飛ばしがちになります。それもそのはず、テキスト全体に太字の箇所が多すぎて、どれが本当に重要なキーワードなのかが分からなくなってきます。しかし実際の試験では、このただの太字の箇所から結構出題されます。テキストを読み進める際には、太字の単語が出てくるたびに一旦停止し、「ここが選択式で出題されるかも」と警戒すると、ただ読み進めるだけに比べて結構頭に記憶が残ります(私は)。もし余裕があるのなら太字以外の単語についても選択式を警戒した方がより高得点につながるのではないかと思います。


其の三 法改正をホームページでチェック

 新しく法改正されたポイントはほぼ毎年出題されています。私は第43回(H23)試験において選択式「労働災害保険法」で「D:鶏卵大面」「E:10円銅貨大」を正解できませんでした。この問題をカバーしていたテキストはほとんどなかったようです(社労士Vはカバーしていたらしい)。法改正は結構頻繁に行われており、改正内容によっては量が膨大になるため、テキストに全てを記載するのは難しいのでしょう。何を記載し何を省くかは出版社の意向次第なので、予想が外れる場合も当然あります。

 私は厚生労働省のホームページでなるべく頻繁に改正をチェックするようにしました。たびたび目を通していれば、重要な改正かそうでないかは分かるようになります。全てを完全に暗記するのは不可能だと思いますが、試験の際に「あれ?どこかで目にした憶えが??」と感じる程度に記憶の片隅に置いておけるだけで正答率はアップするかと思います。


其の四 法令の原文を読んでみる

 出題範囲である法令はすべて原文を一度は読んでおくべき!・・・といいたいところですが、実は私はこれをやろうとして途中で挫折しました。量が膨大すぎてとてもではないですが読破できませんでした。そもそも基本テキストはこの法令を解りやすくまとめたものなので、そちらを読む方が効率的です。
 しかし、全文でなくてもいいので読んでみると、法律特有の言い回しや、何回も登場する単語などに気付かされます。たとえば第44回(H24)試験における選択式「社会保険一般常識」の「B:付記」などはかなり特有の表現だと思います。

 こういった一手間をかけることが、他の受験生より一歩リードすることにつながるかと思います。


其の五 社会保険のニュースを気にする

 普段からテレビやラジオのニュースで厚生労働省がらみのトピックスに注意しておきましょう。私は毎朝の通勤時間にNHKのニュースをカーラジオで聴いていたくらいですが、それでも今年(第44回、H24)の選択式における厚生年金保険に「厚生年金基金」が出題される予想はある程度できました。ニュースではAIJ投資顧問が連日取り上げられており、池上先生もテレビで「代行部分」について解りやすく説明していたからです。テキストで法律の内容を知るだけではなく、どういう運用がされているのか、どういう問題点があるのか、この先どうなっていくのかなど興味をもって学習すると自然と記憶にも残りやすくなりますし、クソつまらない社労士の試験勉強も少し楽しくなります。試験対策としてだけでなく、実際に社会保険労務士として活躍することを計画している方なら当然気にしていることでしょうが。

 ちなみに、私は来年(第45回、H25)の選択式は、国民年金は「物価スライド特例措置」、厚生年金は「企業年金連合会」、社一は「確定給付企業年金」「確定拠出年金」あたりが怪しいとにらんでいます。なぜなら最近(H24,11月)、国民年金に関しては特例措置廃止のニュースを頻繁に耳にするからです。厚生と社一に関しては厚生年金基金制度の廃止が検討されており、厚生年金基金の加入者が他の企業年金に移行するかもしれないからです。さて、予想は当るでしょうか・・・?


其の六 過去問は五肢択一方式で勉強する

 つまり本番と同じように解くということです。私が1度目の受験(第43回)の択一式で惨敗した原因の一つに、一問一答方式(○×方式)の過去問学習を重視したことがあると分析しています。先にも書きましたが、一問一答方式だけの学習では実際の五肢択一の試験には対応できないと感じました。一問ずつ○か×かを判断する行為と、5つのうちから正しい(誤った)物を1つ選ぶ行為とでは似て異なります。五肢のうちから明らかなダミーを排除し、1/2または1/3で正解を選ぶための駆け引きを身につける必要性を感じました。


其の七 択一式試験の途中にトイレに行く

 正直これは、合格に結びついたかどうかは不明です。ただ210分の長い試験を受けていると、途中で集中力が切れてくるのは事実です。そんな時は一度トイレ休憩をはさみ伸びでもして、気持ちを切り替えるのもいいかと思います。


 以上、私の経験を元に書きました。くどいようですが参考までに。
社会保険労務士 資格試験体験記 トップへ